健康と食品の解説

体の機能を怠け者にする(退化させる)健康情報
長寿社会の勝ち組となるには(その16)

2020/02/22
最終更新:2026-07-29
2016年11月の米国大統領選が終わり、世界規模で様々な話題が広がりましたが
その一つがロシア発のフェイスブックによる偽情報の拡散。
選挙の結果に重要な影響を与えたといわれます。
時代を反映した事件ですが、日本でもスマホ、パソコンに大量の偽造健康情報が
拡散している事件が摘発されました。
        
DeNAのWELQに端を発した盗用健康情報や偽造健康情報の発覚は、サイバーエージェント、
リクルートHD、ヤフー、KDDIが、同様な健康情報サイトをクローズする拡がりとなり、
大量の偽造、盗用健康情報がネットに溢れていたことを国民が知るところとなりました。
偽造、盗用健康情報が流布されるとは先進国では類例を見ない、おかしな事件ですが
背景には省庁、大企業、学者、研究者などの権威を盲信する日本独特の土壌があります。
マスメディアのコンテンツ、有名人の推奨などに何の疑義も持たない純粋な国民性も
企業の不正が蔓延(はびこる)原因でしょう。





1.公平で信頼できる健康情報と危険な健康情報
2.医者により廃人にされた腎不全患者

3.逃げの定番「日本人の食生活は欧米とは異なります」
4.日本初のCoQ10サプリメントが販売中止された理由


1.公平で信頼できる健康情報と危険な健康情報
マスメディアにあふれる一方的な劇場型商法を信じての誤った食生活が永続する
危険度は計り知れません。
最も気を付けるべき宣伝文言(コピー)は
「重要成分の体内生成が加齢により減少しています」
「食事からでは必要量の摂食が不可能ですがxxxは
レモン50個分、鰯xxx匹分、マグロの切り身xxxg、ワイン50杯分の摂食ができます」
「体感度が他とは違います」
「日本人の食生活は欧米とは異なりますからxxxは食べても安全です」
このような記述がある宣伝は長期的な安全性に疑義を持つべきでしょう。

サプリメントによる補助に食生活とかけ離れた大量補充は危険なだけです。
死亡事故の実例は数多くあります。
また体が怠け者になる自己免疫力の低下はサプリメントによることが少なくありません。
「健康オタクが癌になり、認知症を防げないなぜ:
サプリメントの危険性は薬用ハーブと過剰な摂食量」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=152
「安易な合成ビタミンEサプリメントの摂取は出血性脳卒中リスクを高める」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=178

健康情報が溢れている中で米国政府情報は公平で、信頼できることを
(長寿社会の勝ち組となるにはその2)でお知らせしています。
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=454

2.医者により廃人にされた腎不全患者
悪質な商法の顕著な実例は自己治癒力が機能しなくなるのを承知で患者を廃人にした
「歌う医者」事件が有名。
腎不全の患者紹介で「歌う医者(ギター伴奏で歌うのが趣味)」と通称された医師が
病院などと語らって劇場型の不正事件を起こしたケースです。
腎不全初期に必要なアドバイスもせずに、医院、病院の売上目標の1か月40万円になるように
患者の透析回数を不必要に増やし自己治癒力を喪失させていました。
蛋白を減らしエネルギーを失わない食生活で腎不全進行を極力抑える段階にもかかわらず、
結局は重度の透析法でなければ生きていけなくなりました。

人間の体は死ぬまで自己治癒力を持っています。
加齢や疾病でそれが低下した時に補うには適量でなければなりません。
過剰な摂食が続けばせっかく保持していた自己治癒力が機能しなくなります。
体が全くの怠け者になるわけです。

しかしながら適量の決定は人それぞれですから不可能なほど困難。
安全な摂食量は最低でも100年以上の歴史を持つ食材の食生活から推定するしかありません。
また体内生成できない必須アミノ酸、必須脂肪酸なども過剰摂食に関しては
安全性が保証されません。
たとえ、それを含有する食材が1,000年の歴史を持ったものでもです。
肉、魚、マメ、野菜、キノコなどに多くの有害実例があります。
最も重要な配慮は有用な食材といえども同じものを食べ過ぎないことです。

3.逃げの定番「日本人の食生活は欧米とは異なります」
加工肉や魚の保存と発色に使用される亜硝酸ナトリウムは
発がん物質として先進国では使用禁止の動きが活発ですが日本では
(ごく一部の業者を除いて)無視されています。
テレビ番組では御用学者が生産会社保護の劇場型解説で「日本人は加工肉摂食が少ない」
心配することはないとの解説。監督官庁まで便乗しています。
加工肉だけなら確かに欧米人より少量でしょう。
ところが亜硝酸ナトリウムはたらこ、いか、魚卵など水産加工品にも
多用されています。
日本人の累積摂取量は欧米人並か、それ以上でしょう。
「加工肉の亜硝酸ナトリウムは腸関連がん(colorectal cancer: bowel cancer)の
トップクラスの発がん物質(WHO:IARC)」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=397

4.日本初のCoQ10サプリメントが販売中止された理由
ノギボタニカルが日本最初のCoQ10やヒアルロン酸サプリメントを
売り出したのは17年前。
その後7-8年でブームとなり、なだれ込むように参入した企業が
「加齢で体組織のCoQ10は半分以下に減少します」との
コピーを溢れさせたおかげで、美容などに必要以上の大量摂取する人が急増。
危険な状態となったために販売中止とせざるをえませんでした。

CoQ10やヒアルロン酸は体のあらゆる部分に存在するありふれた成分。
しかるべきビタミンやアミノ酸とともに適量の摂取をするならば補酵素効果も
ありますが微量で十分。
体内生成する物質の過剰摂取は「過ぎたるは及ばざるごとし」「百害あって一利なし」です。
過剰摂取で体内生成能力を失うことは、死病につながることを意味します。

 「エネルギー源となるエーティーピー(ATP:アデノシン三リン酸)とは:
合成コエンザイムQ10(Coenzyme Q10)過剰摂取の危険性」
http://www.botanical.jp/library_view.php?library_num=147
               
ダイエットや美肌、白肌など美容のサプリメントとED治療は過剰摂取が
事故につながるケースの多い分野。
過剰摂取で様々な副作用が体に現れるようになり、死者が出ることも
珍しくありません。
重篤な障害の多くは肝臓、腎臓など臓器とホルモンなどの分泌異常。
「体感度が違います」など、安全性を無視した大容量を強調する
コピーがあれば要注意。
過剰摂取を続ければ一時的に体感度が高くなるのは当たり前です。

数百年を超える永い摂食の歴史を持つ成分はドイツなどが先導して
推奨摂取量を提唱していますが、対象は食材など狭い範囲に限られています。
多くは安全適正な摂取量が決められませんから、表現も断定、確定的では
ありません。
「体感度が違います」のコピーは過剰摂取の危険性ばかりでなく、
違法な*医薬品混入の例が数多いことにも注意しなければなりません。
*朝鮮ニンジン、マカ、ニンニクなどにバイアグラの医薬成分を混入させることは
 珍しいことではありません。

初版:2015年12月
改訂版:2017年1月